統計検定2級を受験する
統計検定とは
試験概要
一般財団法人 統計質保証推進協会が主催、日本統計学会公式認定・総務省後援の全国統一試験。 統計検定は2011年に発足したということで、比較的新しい資格試験のようだ。
公式サイトによると、
「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。 データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。 日本統計学会は、中高生・大学生・職業人を対象に、各レベルに応じて体系的に国際通用性のある統計活用能力評価システムを研究開発し、統計検定として資格認定します。
資格の種類
いわゆる受験資格は設けられておらず、特に制限なく受験することができる。 試験時間帯の異なる種別であれば、併願することも可能。
こちらも公式サイトから引用。
試験の種別 | 試験内容 |
---|---|
統計調査士 | 統計に関する基本的知識と利活用 |
専門統計調査士 | 調査全般に関わる高度な専門的知識と利活用手法 |
1級 | 実社会の様々な分野でのデータ解析を遂行する統計専門力 |
準1級 | 統計学の活用力 ─ データサイエンスの基礎 |
2級 | 大学基礎統計学の知識と問題解決力 |
3級 | データの分析において重要な概念を身に付け、身近な問題に活かす力 |
4級 | データや表・グラフ、確率に関する基本的な知識と具体的な文脈の中での活用力 |
※RSS/JSS試験なる、英国王立統計学会(Royal Statistical Society)との共同認定試験があったようだが、2017年5月を最後に同形態の試験を終了とのこと
難易度は上から順、今回私が受験する 2級 は、
大学基礎統計学の知識と問題解決力
大学基礎統計学…これは落とせない。
日程
年2回、6月と11月に実施される。
今回は、11/26(日)
奇しくもウイスキーフェスと同じ日である…
これは前日遅くまで復習せずに体調万全で臨まねば(終わったらフェス直行や)。
申し込み方法
申し込み方法は、以下の3通り
- Web申込
- 郵送申込
- 大学生協申込
Webだけでいいやんけ。ま、大学生協はいいか、学割やろ。と思ったら割引ないみたい。
大学で統計学の講義を受講するなら、そのまま取ってしまった方が絶対に楽だ。
もしも何かの縁でこのページに行き着いた統計学を学んでいる大学生は先送りにせずに取ってしまってください(なんやかんや資格は持ってて絶対に損はしない)。
2級の合格ラインと合格率
合格ラインは非公開。 2017年6月の受験データによると、
検定種別 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
2級 | 1,969 | 1,440 | 669 | 46.46% |
意外と受験者数は少なく、合格率は高いようだ。
他の思い浮かんだ資格試験(SE時代の影響大)と比べてみると、
資格名 | 種別 | 実施日 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|---|
メンタルヘルス・マネジメント検定 | ラインケアコース | 2017/3/19 | 11,001 | 9,607 | 6,521 | 67.9 |
ビジネスマネージャー検定試験 | - | 2017/7/16 | 6,108 | 5,530 | 2,315 | 41.9 |
データベーススペシャリスト試験 | - | 2017/4/16 | 17,706 | 11,775 | 1,709 | 14.5 |
統計検定はまだまだ発展途上の資格試験と言えそうだ。
公式問題集に掲載されている受験データによると、2011年11月の第一回試験以来、2017年6月は2番目に高い合格率。 合格率が高いと翌回の合格率が下がるというのはよく聞く話だが、そんなちっせえ話はどうでもよい。
(おまけ)成績優秀者
試験結果通知書に同封して表彰状が送られるそう。
具体的な評価基準は公表されていなかった。
評価 | 対象者 |
---|---|
S | 極めて優秀な成績を修めた受験者 |
A | 特に優秀な成績を修めた受験者 |
ま、取れたらちょっと嬉しいですね。
2級の試験内容について詳しく
こちらも公式サイトから
(1) 現状について問題を発見し,その解決のために収集したデータをもとに,
(2) 仮説の構築と検証を行える統計力と,
(3) 新知見獲得の契機を見出すという統計的問題解決力について試験します。
というのが試験の内容。
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--|--
試験形式 | 5肢選択問題(マークシート)
問題数 | 30~40問程度
試験時間 | 90分
出題範囲 | 統計検定2級出題範囲表
出題範囲表を見ると、データの収集法から推測、活用方法まで幅広い。
試験に合格するだけなら問題ないだろうが、これらを体系的に理解するにはそれなりに時間がかかりそうだ。
なぜやるのか
曲がりなりにもデータアナリストを名乗りたいから
卒業した学部はテータ分析に関係なく、前職でデータ分析をしていたわけでもない。 肩書きが付いただけで、実務経験も浅い(というか、分析らしい業務していない…)
このまま受託で仕事をし続けねばならなくなるにしろ、仕事を作る人間になるという目標に近く道筋を切り開くにしろ、データを扱うことを仕事とするのであれば、当然統計学の知識は地道につけていかなければならないと思う。
あちらこちらで嘆いているデータサイエンティストや機械学習エンジニアの方を見かけるが、ちょっと機械学習のライブラリ試して分析できた気になっているようでは危ないのだ。
資格なんて取得しても役に立たない論
異論はない
これは本当によく言われている話だと思う。会社で一目置かれている人(かつ上手く立ち回って「できる」ように見せているだけではないと思える実力者)が資格を全く取っていないなんてこともザラにある話だろう。何より、自分が今までに取った資格(基本情報技術者試験、応用情報技術者試験)は全く役に立っていないと思っている。単なる主催側の金儲け、これも否定できない。
だが受ける!統計検定は取る。
要は役に立てようとしているかどうか
座学で学ぶときに実務を意識し、自分のやっている業務に気づきを見出したり応用できないか常に考えているか、そうでないかが、仕事を作る人と受け取る人の差なのかもしれないと思う。恥ずかしながら、自分は現時点で前者とは言えない。
基礎がしっかりとしていて、物事がなぜそうなっているかを理解していくことは、プロフェッショナルに憧れるなら大切にしないといけない姿勢だと思う。
基礎を固めたいなら別に資格という形でなくても良いのだけど、体系的に学んだ証拠も残せて、履歴書にも書けてアピールになる場合もあるのだから、活用しない手はない。
統計学には普遍的な魅力がある
私は流行り廃りがなく、伝統的で普遍的なものに惹きつけられる人間だ。できることなら現れては消える新しい事柄を追っかけ回したりしたくない(この仕事やってて大丈夫か?)
研究者として統計学を学んだ経験のない人間が、ビジネスに応用するレベルの統計学は普遍的なものばかりのはずだ。そこが魅力的だし、学んでいくためのモチベーションになる。
なぜブログに書いたのか
人の目がある気分になれる
人の目を意識するのは、自分を客観的にみるのに役立つ。一人で暮らしていると、何事もその時の気分次第で気ままに過ごしてしまう。今日はいいや、とかちょっと休憩がズルズル伸びてしまうことが往往にしてある。
これが人の目があると踏ん張れる、あと一息を何度も繰り返せる。今時点では誰も見ていないブログだけど、インターネットに公開したことで、常に人の目があるように意識することができる。
どう勉強していくのか
使う教材
平日と休日の勉強法
詳しく書こうと思ったが、ここまでで長くなったので割愛。
合格発表後に、どのように学習して目標を達成したかを綴ろうと思う。
目標
8割とって合格
いうまでもなく合格することが目標である。
丸2ヶ月の準備期間と自分のレベルを考えると、上手くやって正答率8割かなと思うのでそこを数値目標に。
実務に投影し、活かしていく
資格の取得に向けて学んだことを役にたてようと意識しているかどうかが鍵だ。Web記事に出てくる表やグラフをしっかりと読み解き、疑念を持てるようになりたい。ビジネスの現場で人と対等、もしくはそれ以上で統計の話ができるレベルに自分を引き上げたい。
さて、始めるか。